
理事長 本多 正久
当施設では、お一人おひとりの人生の最終章を、その方らしく、穏やかに、そして心豊かにお過ごしいただくことを何よりも大切に考えております。
かつて医療現場では、ただ命を長らえることのみが重視され、ご本人の意思や尊厳が見過ごされがちな時期がありました。
チューブにつながれ、ベッドの上でただ「生かされている」状態を目の当たりにし、ご家族が心を痛める姿を何度も見てまいりました。
そのような状況を前に、「これが本当に望まれる最期なのだろうか」と自問し、「ならば自分の理想とする看取りは、自分で実現した方が早い」との思いから、ふくじゅの森を創設するに至りました。
当施設では、医療的な側面だけでなく、皆様が日々の生活の中で喜びや楽しみを感じられること、そして何よりもご自身の意思が尊重され、心から納得のいく時間を過ごされることを重視しています。
そのため、ご本人やご家族との対話を重ね、どのようなケアを望まれるのか、どのような時間を過ごしたいのかを丁寧にお伺いし、共に考えさせていただきます。
もちろん、そのためにはスタッフ一人ひとりが高い意識を持ち、皆様の声に耳を傾け、寄り添う姿勢が不可欠です。
私たちは、皆様が安心して心を開けるような温かい環境づくりと、質の高いケアを提供できるよう日々努めております。
これまでにも、ご家族から「ここまでしていただいて、ありがとう」というお言葉を頂戴することがあり、それが私たちの何よりの励みとなっております。
人生の終末期は、決して諦めの時期ではありません。
ふくじゅの森が運営する寛ぎの郷と和らぎの郷が、皆様にとって安らぎと尊厳に満ちた「第二の我が家」となれるよう、職員一同、心を込めてお手伝いさせていただきます
医師
本多 正久 (HONDA Masahisa)
宮城県出身/医師。
救命救急センターで救急専門医として数多くの臨床現場を経験。
平成元年に角田の戻り、救急がない実情を知り、制度としての救急体制を整えるべく尽力する。
当時は諦めていた患者を的確な救急処置と対応で多くの命を繋げる実績を残し、救急救命士の育成と体制作りに貢献する。
その実績から令和6年度 救急功労者として厚生労働大臣より表彰される。
現在は暮らしと医療との結び付きをより深めるため精力的に活動中。
地域医療活動
- 角田市医師会 理事
- 角田市総合防災訓練アドバイザー
- 角田市介護認定審査会 委員
- 仙南地域メディカルコントロール協議会 会長
- 仙南夜間初期急患センター診療業務協力
- 宮城県災害医療アドバイザー
- 阿武隈マラソン救護面指導
- 学校医(健診・委員会等での助言)
- 産業医(社員健診)